ちょこれいと本舗
ここはちょこさんと猫さんの経営するお店です。
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twinkle×twinkle4
記入者 ちょこ&猫
休戦協定を結んだカカシ(人間)とカカシ(猫)がどこに向かったかといえば、 河原を沿った場所にある公園だった。パステルカラーの暢気な遊具が並ぶ風景を通り過ぎ、カカシは自動販売機でカップ酒を買う。
なぜ、公園の中の自動販売機で酒が(それも親父臭いカップ酒)があるのかはわからなかったが、カカシはきゅぽんと蓋を開ける。
そのままジジムサい感じで公園の砂場の縁にしゃがみ込むと傍らのシルバーグレイの猫に酌を傾ける。
「いや、まぁ一杯……」
「ニィー」
「お。おまえイケる口か…?」
なぜ、公園の中の自動販売機で酒が(それも親父臭いカップ酒)があるのかはわからなかったが、カカシはきゅぽんと蓋を開ける。
そのままジジムサい感じで公園の砂場の縁にしゃがみ込むと傍らのシルバーグレイの猫に酌を傾ける。
「いや、まぁ一杯……」
「ニィー」
「お。おまえイケる口か…?」
カップ酒の瓶の蓋に注がれた酒をぺろりと舐めて「ニィー」とカカシ猫が鳴いた。
twinkle×twinkle
「はぁ、なんで本命の子にはこうも上手くいかないんだろうねぇ。その様子だとおまえもそうなんでしょ」
(人カカシ、哀愁漂う背中を丸めてチビチビと酒を舐め始める)
「にゃあ……(勝手なもんだよ、人の気も知らずにさあ……。で?そっちはどうなのよ)」
「どうもこうも・・・オレより食い気が勝ってる時がある気がするんだよねぇ、あの子は。この間も一楽のラーメンは最高だってばとか言ってオレはほったらかし…」
(猫カカシ溜息、ふてくされた様子で酒を舐める)
「にい……(まだライバルがラーメンだったら罪がないよ。おれの場合、ナルトの友達に負けちゃってるんだから……)」
「あああ~~、オレはラーメン以下なのかナルトォオオオオ」
(バンバンと地面を叩いて蹲る人カカシ。呆れた視線で猫カカシが銀髪の箒頭を見下ろす)
「にゃあ、にゃ(そうは言って無いでショ~、おれの方がリアルに負けてる感じっていうか……リアルに……あああああ、ナルト~!!おれより友達と一緒にいる方がいいの~~?!)」
(人カカシの髪の毛をパシパシと叩きながら、さらに蹲る猫カカシ)
「ああ、欝だ・・・・・・もういっそナルトのラーメンになりたい。・・・そうだ、ラーメンになろう。どうして気づかなかったんだろう!?」
(ガバァと人カカシが起き上がり、その拍子に猫カカシが人カカシの頭からズリ落ちる。早々と酔っているのだろうか、と思ったが、彼の視線はしっかりしていた)
(ずり落ちたショック&人間の自分が言ったセリフに衝撃を受けた猫カカシ。唖然と彼の顔を見つめた後ずずずっとワンカップ酒を人カカシに進める)
「にゃ……(……ま。飲みなよ、今日は……)」
(猫が浮かべるニヒルな微笑)
「お、おまえ・・・」
(情けない顔でシルバーグレイの猫に励まされる推定三十歳の男。そんな一人と一匹の背後で幼稚園児のエミちゃん5歳の手を引いた主婦の鈴木さんが怪訝な顔で通り過ぎる。〝おかあさーん、猫とお話してるお兄ちゃんがいるよー〟〝しっ。エミちゃん見ちゃいけません〟)
「にー(お互い、幼い恋人持つと苦労するよね……。いつになったらおれ達、本当の恋猫になれるんだか……」
(呟いた猫カカシの瞳には、うっすら涙が浮かんでいた……)
(人カカシは、何かを察したらしく、シルバーグレイの猫に無言で酌を傾ける。蓋になみなみと酒を注いで、今日一番の大きなため息を吐く)
「はぁ・・・・告白して、それでハッピーエンドだったら、世の中どんなにか簡単だっただろうねぇ・・・」
(猫カカシは人カカシから杯を受け取ると、ぴちゃぴちゃとかなりのペースで酒を舐める。ぷはーっと息をつき、手で口元を拭いながら)
「にゃあ、にゃ……(全く、だね……まだ早すぎたのかなあ?エッチしたって、本当のとこ、あいつはその意味もわかってないのかもしれない……。くそ、今日……ナルトの誕生日のためにいろいろ計画していたのに。あのガキどもに、このおれが負けるなんて……!!)」
(カラスも射落とすと評判の鋭い眼光。遠くでカラスが“きゃあ”と鳴いた)
「本当はさぁ・・・オレだって、ナルトがキバくんやシカマルくんと一緒に遊ぶのはよく思ってないよ。だけど、あいつに友だちと遊ぶなとは言えないぢゃない。本当は嫉妬でいっぱいなくせに、年取るとどうしてこう自分の気持ちに不器用になっちゃうんだろうねぇ」
(場の空気がしんみりして、猫カカシが感動したように見上げたが、次の人カカシの一言で空気がぶっ壊れる)
「いつになったらオレ、ナルトと初エッチできるんだろ」
(ズズズズと人カカシの背景に、蒼白い棒線が引かれる。余りの気迫と切なさにちょっと引き腰になる猫カカシ)
「いや、だめだオレ。我慢するんだオレ。ここで目の前の美味しい餌に負けてはいけない!?」
(カップ酒を両手に持って心なしかはたけカカシの身体が小刻みに震え始める)
「にゃああ……(おれだってさ、友達と遊ぶの止めろって言ってるわけじゃないんだよ。でもさ、誕生日くらいは恋猫と過ごすもんじゃない?……おれはあんたみたいに我慢できなかったよ、酷いこと言って飛び出してきちゃった……せっかくあの子の誕生日だったのに……)」
(涙ぐみながら酒を一舐め。口元を拭うふりで目元も拭った。どうやら人間のカカシはちゃんと嫉妬心を押し殺して恋人に接しているらしい……ちょっと負けた気がして俯く。が。)
「にゃにゃにゃ????(ま、まだやってなかったのかあんた……!)」
(ちょっぴり優越感。しかし我に返って)
「にーーーーー…(いや、でもエッチなんかすればいいってもんじゃあないよ……肝心の心が繋がってなきゃ……)」
(また凹んだ)
ひゅるるー…と物寂しい空気が一人と一匹の間で流れた。
はぁ、とどちらから共なく落とされたため息と一緒に、
「ナルトー…」
「にー(ナルトー)」
同時に呟かれたのは空と同じ瞳の色を持つ愛しい恋人と恋猫の名前だった。
「なんだかオレたち、他人とは思えないな…。いや、この場合は他猫?」
「にー(ま、猫でも人でもいいんだけどね。あんたとは種族を超えてる感じさえするよ……)」
「おまえとは仲良くやっていけそうだよ。同じカカシ同士だもんな」
「に、に、に(そうだね……そういやナルトに、あんたとおれが似てるって言われたことがあるよ)」
「……………………………トモダチなんて出来たの何年ぶりだろうな」
「に!?」
「相談できる相手がいるってのは案外いいもんだな」
人間カカシがクククと膝に顔を埋めて笑い、猫のカカシが何事か口を開こうとした瞬間、
沈黙を破ったのは、
「にー(ま、猫でも人でもいいんだけどね。あんたとは種族を超えてる感じさえするよ……)」
「おまえとは仲良くやっていけそうだよ。同じカカシ同士だもんな」
「に、に、に(そうだね……そういやナルトに、あんたとおれが似てるって言われたことがあるよ)」
「……………………………トモダチなんて出来たの何年ぶりだろうな」
「に!?」
「相談できる相手がいるってのは案外いいもんだな」
人間カカシがクククと膝に顔を埋めて笑い、猫のカカシが何事か口を開こうとした瞬間、
沈黙を破ったのは、
「カカシ先生……!」
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