ちょこれいと本舗
ここはちょこさんと猫さんの経営するお店です。
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twinkle×twinkle 3
記入者 ちょこ
「今日は相方の仔猫の姿が見当たらないみたいだねぇ、なに、喧嘩した?それとも浮気されちゃったとかぁ?」
……人間のくせに、なぜこうも鋭いのか。
このいけすかない人間には弱みのかけらも見せたくなんかないのに、あまりにタイムリーなセリフに、カカシの髭のさきっちょは、ついぴくりと震えてしまった。
「ぎぃ………」
動揺してしまった悔しさを反映させて、カカシの瞳はより一層鋭さを増す。
それは、空を飛ぶ鴉さえも射殺すと噂の眼光だった。
何人かの人間達が睨みあう一人と一匹の姿を気味悪そうにそそくさと通り過ぎて行ったが、真剣にタイマン中の一人と一匹(むしろ猫よりも人間の方がいろいろ気にするべきな状況だと思われる)は、そんなものに気を取られたりするわけもなかった。
……しかし、対等だと思われていた均衡は、一瞬にして崩される。
おそらくカカシの動揺を見抜いたのであろう男が、なんだか自信ありげに胸を反らしたからだ。
「なあに、まさかおまえも〝ナルト〟の誕生日プレゼントを探しているとかいう?」
このいけすかない人間には弱みのかけらも見せたくなんかないのに、あまりにタイムリーなセリフに、カカシの髭のさきっちょは、ついぴくりと震えてしまった。
「ぎぃ………」
動揺してしまった悔しさを反映させて、カカシの瞳はより一層鋭さを増す。
それは、空を飛ぶ鴉さえも射殺すと噂の眼光だった。
何人かの人間達が睨みあう一人と一匹の姿を気味悪そうにそそくさと通り過ぎて行ったが、真剣にタイマン中の一人と一匹(むしろ猫よりも人間の方がいろいろ気にするべきな状況だと思われる)は、そんなものに気を取られたりするわけもなかった。
……しかし、対等だと思われていた均衡は、一瞬にして崩される。
おそらくカカシの動揺を見抜いたのであろう男が、なんだか自信ありげに胸を反らしたからだ。
「なあに、まさかおまえも〝ナルト〟の誕生日プレゼントを探しているとかいう?」
「ニっ、ニィー……!?」
なぜそのことを?!
カカシは焦った。たかが人間ごときと侮っていたが、この人間にはカカシの恋猫の誕生日までわかってしまうというのか。
「ふふん、図星みたいだね。ていうか世の中には同じ人間が三人いるっていうけど、まさか誕生日も一緒とはねぇ」
なぜそのことを?!
カカシは焦った。たかが人間ごときと侮っていたが、この人間にはカカシの恋猫の誕生日までわかってしまうというのか。
「ふふん、図星みたいだね。ていうか世の中には同じ人間が三人いるっていうけど、まさか誕生日も一緒とはねぇ」
……なるほど、こちらのカカシの思い人も今日が誕生日というわけだ。
どうした運命の悪戯か、カカシとカカシ、ナルトとナルト……種別こそ違えど、名前・性格・目の色・毛並みの色……ついには誕生日まで同じという。
「ま、この間はオレの完敗だったけど?今はオレたち人間の方も付き合っちゃってるんだよねー。そりゃ、もうご近所から羨ましがられるほどのラブラブっぷり!」
どうした運命の悪戯か、カカシとカカシ、ナルトとナルト……種別こそ違えど、名前・性格・目の色・毛並みの色……ついには誕生日まで同じという。
「ま、この間はオレの完敗だったけど?今はオレたち人間の方も付き合っちゃってるんだよねー。そりゃ、もうご近所から羨ましがられるほどのラブラブっぷり!」
「ニッッ・・・!」
“思い人”と、あえてそう思うことで心の平穏をどうにか保っていられたというのに、ついにあの“ナルト”はこのいけすかない男におとされてしまったのだ……!
(ラブラブだって~~~~?!)
はっきりいってカカシはむかついた。
こちらははっきりいって破局の危機だ。恋人の誕生日に破局の危機なのである。
(それをこいつは、同じカカシのくせにナルトとラブラブだと~~?!)
いつの間にかカカシの足は動きだしていた。
なぜかあっちのカカシも同じ方向に歩きだしている。
張り合うように互いの足が速くなる。
(こんなやつに、こんなやつに絶対まけるもんか~!!!)
カカシは、ひらりと塀の上に飛び移り、まるで飛ぶような速さで駆けた。
もちろん手加減などするはずもない。
……そんな猫に張り合える速さでついてくる人間のカカシは、もしかしたらボルトよりも速かったかもしれない。
カカシは、ちょっとだけ(四年後のオリンピックに出れば、いい線いくんじゃない?)なんて思ってしまった。
どこまでもいつまでも続くかのように思われた駆けっこには、急にピリオドが打たれることになった。
人間のカカシが倒れてしまったからだ。
しかしまあ、人間にしてはなかなかやる方じゃないの?なんてカカシは思う。
気づけばいつのまにこんなところまで来ていたものか、都会には珍しい、だだっ広い空き地。
カカシも、男から少し離れたところにペタンと腹を付けて横たわった。
土が冷たくて気持ちいい。
「お、おまえ。なかなかやるね・・・・」
(ラブラブだって~~~~?!)
はっきりいってカカシはむかついた。
こちらははっきりいって破局の危機だ。恋人の誕生日に破局の危機なのである。
(それをこいつは、同じカカシのくせにナルトとラブラブだと~~?!)
いつの間にかカカシの足は動きだしていた。
なぜかあっちのカカシも同じ方向に歩きだしている。
張り合うように互いの足が速くなる。
(こんなやつに、こんなやつに絶対まけるもんか~!!!)
カカシは、ひらりと塀の上に飛び移り、まるで飛ぶような速さで駆けた。
もちろん手加減などするはずもない。
……そんな猫に張り合える速さでついてくる人間のカカシは、もしかしたらボルトよりも速かったかもしれない。
カカシは、ちょっとだけ(四年後のオリンピックに出れば、いい線いくんじゃない?)なんて思ってしまった。
どこまでもいつまでも続くかのように思われた駆けっこには、急にピリオドが打たれることになった。
人間のカカシが倒れてしまったからだ。
しかしまあ、人間にしてはなかなかやる方じゃないの?なんてカカシは思う。
気づけばいつのまにこんなところまで来ていたものか、都会には珍しい、だだっ広い空き地。
カカシも、男から少し離れたところにペタンと腹を付けて横たわった。
土が冷たくて気持ちいい。
「お、おまえ。なかなかやるね・・・・」
「にゃあ(おまえこそ人間のくせになかなかやるな)」
にやりと不敵に笑いあう。
一人と一匹の間に、男の友情が生まれた瞬間であった。
空が高い。ナルトの瞳みたいに透明な秋の空だ。
風がすうっと一人と一匹の頬を撫でていく。
一人と一匹の間に、男の友情が生まれた瞬間であった。
空が高い。ナルトの瞳みたいに透明な秋の空だ。
風がすうっと一人と一匹の頬を撫でていく。
「(しばらく休戦しない?)」
(こいつのこと、人間の“オレ”だって認めてやってもいいかもね)
清々しい気持ちでカカシは思った。
清々しい気持ちでカカシは思った。
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